Oculus Quest 2は、Facebookが開発する最新のVRヘッドセットです。
この記事では、Oculus Quest 2の購入を迷っている方に向けて、Quest2はどこが進化したのか?買うべきなのか?を解説します。
発売直後に購入したユーザーの視点から、メリット・デメリットをお伝えします!
そもそもOculus Quest 2って何?
最新のオールインワンVR!

Oculus Quest 2は2020年10月13日にFacebookから発売された、最新のオールインワン・VRヘッドセットです。
VRヘッドセットにはPCにコードで繋いで遊ぶタイプと、ヘッドセットだけで遊べるタイプ(オールインワン)のものがあり、Quest2はヘッドセットだけで遊べるので、コードの制約から解放され、より自由度の高い動きが可能になっています。
コードの有る無しは想像以上に大きな変化で、「サクッとVRで遊ぶ」という体験が可能なのは、オールインワンタイプだけと言えるでしょう。
PSVRはPS4の電源つけて、カメラセットして、コードで繋いで……とメチャクチャめんどくさかった……いい時代になったなあ
Oculus Linkでいいトコ取り!
オールインワンタイプとして高い完成度を誇るQuest2ですが、なんとPCとケーブル接続して、PC向けのVRゲームも遊ぶことができます。
Oculus Linkという機能で公式にサポートされており、まさにオールインワンとPCVRのいいトコ取りと言えるでしょう。
次の項目では、2019年発売のOculus Quest(現在は販売終了)と比べて、Quest2がどう進化したのかを見ていきましょう。
Oculus Quest 2と初代Questの違い
解像度が進化した!
初代Questでは片目あたり1600×1440の有機ELなのに対して、Quest2では片目あたり1832×1920の液晶ディスプレイに進化しています。
数字だけ見ると大きな変化に見えないかもしれませんが、有機ELから液晶ディスプレイに変わったことで、画面のひとつひとつの点(ピクセル)の隙間が小さくなり、より綺麗に見えるようになりました。
(画像引用元:http://ja.xslamps.com/news/why-do-oled-screens-require-higher-resolution-19093333.html)
性能が上がった!
初代QuestのプロセッサがSnapdragon 835なのに対し、Quest2のプロセッサはQualcomm Snapdragon XR2ベースのものに変わりました。また内蔵メモリも4GBから6GBに増加しました。
これにより、CPU・GPU性能が倍以上に強化されています。
また、リフレッシュレートが従来の72Hzから90Hzに上昇しました。
リフレッシュレートとは一秒間に何回画面が更新されるかをあらわす値です。一秒間に90回画面が更新されることで、よりなめらかな動きが実現されました。まだすべてのアプリが90Hzで動作するわけではありませんが、今後多くのアプリが対応を予定しています。
値段が安くなった!
初代Questは64GB版が45,273円、128GB版は57,091円(税抜)なのに対して、Quest2は64GB版が33,800円、256GB版は44,800円(税抜)と1万円以上安くなりました。
正直、この価格で販売してどのくらい利益が出るのか心配なくらいです……
Facebookの「身を切ってもVRの覇権を取りに行く」という気概が感じられます。
がんばれ!Facebook!
ヘッドストラップが変わった!

ヘッドセットを頭に装着するためのヘッドストラップが、初代Questのプラスチックからゴムバンドに変更されました。値段が安くなった分のわかりやすいコストカットはこの部分くらいでしょうか。
とはいえQuest2のゴムバンドでもかなりの安定感があり、通常の使用で全く困ったことはありません。とくに、布団に寝っ転がりながら映画をみたり、動画を見たりする場合はこちらのほうが後頭部に違和感がなく快適です。
しかし頭の形によってはうまくフィットしない・激しい動きのゲームでズレるという報告もあり、そんな方のために初代Questに似た形式のストラップ(Eliteストラップ)が別売されています。
その他アップデート盛りだくさん!
その他、内蔵スピーカーの音質の向上や、コントローラーがより持ちやすくなったなど、細かい変更点が有ります。
総じて、Quest2は初代Questに比べてより美しく、パワフルに、そして手に入れやすくなったと言えるでしょう。
Oculus Quest 2の悪い点
Facebookアカウント連携が必須
Oculusはもともと独立した会社でしたが、2018年にFacebookに買収されました。大きい母体を得たおかげで超低価格でQuest2が発売できたわけですが、その一方でFacebookアカウントが必須になるというデメリットが生まれました。
Facebook連携が必須と言われると、「あんなアプリやこんな動画を見ているのが友達にバレるのでは!?」と心配になる方もいると思いますが、友達からは一切利用状況がわからない設定にできるのでご安心ください。
Oculus Quest2が発売されたのは2020年10月13日。それは折り悪く4年に一度のアメリカ大統領選直前で、Facebookはスパムアカウントの対策強化に乗り出していました。
ワクワクしながらFacebookアカウントを作成したOculusユーザーを待ち受けていたのは……FacebookのAIに「大統領選前に突然アカウントを作った怪しいヤツ」と判定され、無慈悲なアカウント停止。
発売直後のQuest2を楽しむはずが、33,800円(税別)の高級文鎮を生み出してしまうという悲しすぎる結果になりました。
首がこりやすい
Oculus Quest2というよりは、オールインワン型の問題として、ヘッドセット本体が重いという問題があります。
Quest2は503gと初代に比べ軽量化されていますが、長時間使っていると首が疲れるのを感じます。
対策としては、Eliteストラップ(バッテリー付き)を購入することで、全体の重量は増えるものの、後ろにバッテリーの重みが加わることで前後のバランス感がよくなり、疲れにくくなります。

電池切れがある
オールインワン型の宿命として、電池切れとの戦いがあります。
駆動時間は利用するコンテンツにもよりますが、2時間〜3時間程度です。もっとも充電しながら利用することもできるので、充電コード付きの状態であれば長時間利用ができます。
また付属している充電器がショボく、充電に時間がかかる(満充電に2時間程度)ため、手持ちのiPadやパソコンの充電器の利用をおすすめします。パソコンに使われているような高電圧の充電器を使うとかなり早く充電することができます。
Oculus Quest 2でVR酔いする?
VR酔いは「慣れ」で解決!?
実は私も、VRを始めた当初はVR酔いが酷く、視点の動きが激しいゲームを遊んだあとは気分が悪くなるほどでした。
しかし一週間も遊べば全く酔わなくなり、FPSゲームでバンバン視点を切り替えても平気になりました。
身の回りの友人やネット上の体験談を読んでも、おおよそ一週間ほどプレイすれば酔わなくなるようです。VR酔いは慣れにより解決できるので、あまり心配しなくて大丈夫でしょう。
VRを初めていきなり動きの激しいゲームをやると酔いやすいので、最初は自分自身の位置が固定されたゲームでVRに慣れると良いでしょう。
事前に酔いやすさがわかる!返金保証もあり!
Oculusストアでは、アプリごとに「視点の動きの激しさ」を表示することが義務付けられています。そのため、購入する前にある程度酔いやすさを推測することができる他、購入後14日以内かつアプリの総起動時間が2時間以内の場合、アプリの購入代金を全額返金してもらう事ができます。
万が一自分に合わないアプリを購入してしまっても安心です。
64GB版と256GB版、どちらを買うべき?
あとから容量の拡張はできない
Oculus Quest 2は外付けのストレージに対応していないため、容量は最初の段階でしっかりと検討する必要があります。
64GB版が33,800円、256GB版は44,800円(税抜)と一万円程度の差がありますので、それぞれのメリットを確認していきましょう。
本体に動画や音楽を入れないなら64GB版
Oculusアプリの容量はだいたいひとつ1〜2GBです。システムに10GBほど持っていかれる分を差し引くと、およそ30本ほどのソフトが入れられる計算になりますので、アプリをメインの使い方にするなら64GBで十分です。
しかし、本体に動画をダウンロードしたり、画面を録画して友達やyoutubeにシェアしたいと考えている方は、64GBではかなりカツカツになるでしょう。
また、人気音楽ゲーム「Beat Saber」では、本体に音楽を保存することで自分の好きな曲で遊ぶことができるので、音楽ゲームを遊びたい方は256GB版のほうが安心です。
Oculus Quest2で遊べるゲームについては、こちらの記事も参考にしてください。

今後ソフトが大容量化する可能性も?
現在Oculusストアに公開されているアプリは初代QuestとQuest2の両方で起動するものが大半ですが、今後Quest2以降のモデルでしか動かない、高画質で大容量のアプリが増えてくることが予想されます。
その際はソフト一本あたりの容量が4GB、6GBと増えていくことになり、64GBでは不足する可能性もあります。
結局どちらを買うべき?
動画を入れたい、容量不足の心配をしたくない、Quest2で長く遊びたいという方は256GB版。
アプリメインで遊んで、今後大容量のアプリが出るようになったら次世代機を買ってもいいかな?と考えている方は64GB版がおすすめです。
僕は買い替えを見込んで64GB版を買ったよ!
まとめ
すでにVRは「遊べる」時代!
少し前のVRは、まだ性能が低く高価で、一部のマニアが最新技術を楽しむためのものでした。
しかしQuest2の登場により、誰でも手頃な値段で、ハイスペックなVRを難しい設定無しで楽しむことができるようになりました。
すでにVRは「マニアのおもちゃ」ではなく、「みんなが遊べるエンターテイメントマシン」に変貌を遂げつつあります。
今後ますます発展を続けることまちがいなしのVRの世界に、一歩早く踏み込んでみませんか?
Oculus Quest2を買う前に知っておきたい、メガネとの相性についてはこちらの記事も参考にしてください。

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